本日で島根大学医学部内科学講座内科学第一の教授に就任して1年が経過しました。刺激を受ける多くの人々、先生方、後輩諸君との出会いを経て、自分自身成長していることを実感します。現在の環境にこれまで導いてくださった全ての方々へ、また、受け入れてくださった仲間たちに感謝いたします。

 

臨床では糖尿病腎症外来を2020年4月より始めました。少しずつですが、尿タンパクの多い症例、腎機能の悪い糖尿病症例に対して介入を開始し、それらの症例に対する適切な管理や急速進行症例の病勢抑止の可能性も若い先生方に示せたのではないかと思っています。また内科学第一が長く力を入れてきた内分泌代謝診療に関しても私自身多く学びを得る機会がありました。今後も常に、patient centered approachの原則を忘れず、症例一人一人が結果であることをモットーに医局の・地域の先生方とともに適切な診療を提供して行きたいと思います。

 

研究に関しては、新規環境にて新たな視点で物を見つめています。4月から、以前より指導していた大学院学生が金沢から二人きてくれ、医局からも大学院に一人入学、また医局の他の若い先生方も触発され頑張ってくれています。ここ数年、high profile paperにアクセプトされるのは大変厳しくなっていますが、若い先生方のモチベーションと能力を鑑みるに、数年後には大きな情報発信ができていると確信します。まだ未確定ですが、複数の医師・外国人学生が、大学院に入学をして我々とともに研究したいとコンタクトをとってくれており、これもまた多様性発揮の観点でまたとない機会であると喜んでいます。研究には資本も必須ですが、昨今、企業等からの寄附金取得に関して、大変厳しい環境となってきております。そんな中でも貴重な寄付金をいただいた提供者・企業の方々、また研究助成金の財団の皆様にも感謝申し上げたいと思います。

 

教育に関しては、新型コロナの影響で、全く予想したことのない事態となっております。私も本年4月から新たな臨床実習プログラムを実施することを楽しみにしておりましたが、臨床実習さえWebにて行うことになり、7月から段階的に病院実習とWebのハイブリッドという形になりました。その様な困難な状況の中ではありましたが、学生諸君も大変熱心で優秀でもあり、勇気づけられます。また、志を同じくする他大学の内分泌関係講座とも連携して多大学共同にて臨床実習プログラムを組むなど、我々も新たなスキルを得ました。新型コロナ禍をevolution pressureに変換し我々の進化につなげて行きたいと思います。

 

2020年7月からの新しい一年も、私自身が進化するとともに、各々が日々学びを得て、常に一歩でも前に進むべく後押しして参りたいと思います。

 

2020年7月1日 島根大学内科学講座内科学第一 金﨑啓造