教授あいさつ
島根大学医学部 内科学講座内科学第一 杉本利嗣
島根大学医学部内科学講座内科学第一を担当しています杉本と申します。当講座は昭和51年に開講され、初代教授野手信哉先生、続いて前教授加藤譲先生の熱意と御努力によって大きく羽ばたいた講座をさらに発展できるよう、平成16年8月着任後日々精進しています。大学医学部での我々の責務であります診療、教育、研究について少しふれさせていただきます。
当講座は診療面では内分泌代謝内科と血液内科を担当し、私のこれまでのキャリアと高齢者の占める割合が特に多いという島根県の特性をいかして、糖尿病や骨粗鬆症をはじめとする生活習慣病の予防と治療、加齢医学の推進、並びに高齢者造血器腫瘍の治療に特に力点を置いています。また内分泌代謝内科の観点から私に最も求められる使命はclassical endocrinologyからcommon diseasesや生活習慣病への拡大と潜在的患者層の発掘であると認識しています。これらを実践すべく、平成17年度よりクリニカルパスによる糖尿病および生活習慣病教育入院システム並びに病診連携、他診療科の糖尿病併発患者様の病棟回診などを続けています。また最先端医療を展開している施設に講座スタッフを派遣し、最新の医療技術の導入につとめています。さらに日本内分泌学会中国支部長として、中国地方の内分泌代謝診療の拠点としての役割を担うという自負を持って邁進したいと思います。
教育においては、高い生命倫理観と臨床的な視点で生物学、生命現象を捉えようとする姿勢を持った医師の育成に努めています。そしてこの地域のニーズにこたえることのできる内科医師、とりわけ当科においては内分泌代謝、糖尿病、臨床血液の各専門医を数多く輩出していきたいと考えています。幸いにこの2年間で内分泌代謝と糖尿病両方の専門医取得者6名、甲状腺専門医取得者1名を輩出しています。
研究面では、私自身臨床の場でうかんだ疑問を基礎研究で解明する、また基礎研究で見出したことを臨床検討で実証するといった循環型のアプローチを続けてまいりました。現在もカルシウム・骨代謝、糖尿病、血液領域で基礎と臨床をつないだ視点をもち、その結果が臨床に還元できる研究を続けることにより、世界にnew evidence を発信すべく、6名の大学院生をはじめ講座スタッフ一同頑張っています。この2年の間に4名が学位授与、また5名が種々の全国学会で賞を授与されました。一方、新たな研究手法を取り入れるため、国内外への留学も積極的にすすめています。さらに対外的には国内外での活発な学会活動、国際骨粗鬆症財団(IOF)、厚生労働省の班での研究などを積極的にすすめ、平成23年には日本骨粗鬆症学会会長として当講座で担当する予定となっています。
近年、医療ビッグバンとも呼べる大変革、卒後臨床教育必須化などの教育改革、そして医学部卒業生や若手医師の地方離れなど本大学医学部ならびに当地域の医療も非常に厳しい現実に直面していますが、講座スタッフ一同真正面から全力で取り組んでいく所存ですので、宜しくお願いいたします。













